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2025.03.24

大規模修繕の適切な周期はいつ頃?12年?18年?損をしない修繕周期の目安を解説! [改善後]

”セミナー風景”

大規模修繕の適切な周期についてご存知でしょうか?多くの分譲マンションやアパート、ビルでは「12年周期」を目安に大規模修繕が実施されています。ただし、RC造や木造、鉄骨造など、建物の構造や立地条件(海辺・内陸・都市部など)によって最適な修繕時期は異なります。特にオフィスビルや賃貸アパート、古民家再生物件などは、使用状況によって周期が「15年」「18年」「20年」と延伸される場合もあります。マンションやアパートにおける大規模修繕は、単に「12年」が万能というわけではなく、国土交通省が定める「長期修繕計画作成ガイドライン」などをもとに、個別に判断することが求められます。

【分譲マンション・アパートの一般的な大規模修繕周期】

分譲マンション、賃貸マンション、アパートなどでは、国土交通省が示すガイドラインを参考に、12年周期が推奨されています。とはいえ、築20年を超える物件や、台風・塩害が多いエリアでは、修繕周期が10年に短縮されるケースも。一方で、RC造のビルやタワーマンションのような耐久性の高い建物では、18年・20年周期への延伸が検討される場合もあります。

また、外壁や屋上防水、床、バルコニー、鉄部など、劣化が進行しやすい部分のメンテナンス周期は、マンションの構造や使用頻度、気候条件に応じて調整されます。

【法律・制度による周期の目安と報告義務】

平成20年の建築基準法改正により、分譲マンションやアパートなどの外壁については「竣工10年目」以降、全面打診による調査が義務付けられました。さらに、平成28年6月の法改正以降は「3年ごとの定期報告」が必須となっています。特にビルや大型オフィスビルにおいては、法定報告の実施が厳しく求められており、国土交通省のガイドラインに準じたメンテナンスが推奨されています。

これにより、仮に長期修繕計画で「18年」「20年」周期の大規模修繕を検討している場合でも、定期報告による調査結果で「外壁の劣化」や「構造体の劣化」が見つかれば、早期の修繕が必要と判断される場合もあるのです。

特定行政庁への報告義務を怠った場合、事故発生時の「管理責任」を問われるリスクもあるため、法令遵守の観点からも注意が必要です。

大規模修繕の周期ブログ_1

【大規模修繕の周期を延伸するとどうなるのか?】

大規模修繕の周期を延ばすことは、分譲マンションや賃貸アパート、ビルなどあらゆる物件の管理者にとって関心の高いテーマです。国土交通省のガイドラインでは12年周期が一般的とされていますが、近年では18年や20年への延伸も検討され始めています。費用面では一時的な負担軽減が期待できるものの、外壁の崩落や防水性能の低下といったリスクが高まる恐れがあります。特に古民家、オフィスビル、木造アパートなどは構造上、延伸には慎重さが求められます。

大規模修繕の周期ブログ_2

・株式会社東急コミュニティーの取り組み

株式会社東急コミュニティーは、RC造や鉄骨造のタワーマンションなどを対象に、従来12年ごとの大規模修繕を18年まで延ばす試みを行っています。高耐久性の外壁塗装、防水材、シーリング材を採用することで、周期延伸と資産価値維持の両立を目指しています。これは修繕積立金の不足や追加負担を軽減する効果もあり、近年多くの分譲マンションや収益ビルでも注目されています。

・小規模・中規模修繕の重要性

周期延伸を検討する場合でも、床や外壁、屋上防水といった部位については定期的に中規模・小規模な修繕が不可欠です。RC造のマンションやアパート、ビルの外壁タイル、屋根などは、立地や築年数により劣化スピードが異なるため、築20年を超えた物件ではこまめなメンテナンスが周期延伸の鍵を握ります。特にビルやタワーマンションでは、テナントや居住者の安全確保と資産価値維持が求められます。

【商業ビルや賃貸マンションなど収益ビルの修繕周期は?】

商業ビルや賃貸マンションなどの収益ビルは、分譲マンションとは異なり、国土交通省による法的な周期の明示はありません。しかしオフィスビルや木造アパート、ホテルなども含め、外壁や屋上、エレベーター、排水設備などは必ず劣化します。例えばアスファルト防水は15~25年、ウレタン防水は10~12年が耐用年数の目安となります。収益ビルにおいては、不具合が起きてからの修繕ではなく、長期修繕計画をもとに計画的に資産を守ることが重要です。

分譲・賃貸問わず、アパートやビルなどの長寿命化には長期修繕計画の定期見直し、国土交通省ガイドラインの遵守、そして市場動向に合わせたコスト計上が欠かせません。

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【大規模修繕の積立金について】

マンション、アパート、ビルといった建物を所有・購入する際には、管理費に加えて「修繕積立金」の支払いが必要です。これは長期的に建物の外壁や共用部、設備などを維持・補修するための重要な費用です。分譲マンションの資産価値を維持するだけでなく、快適な居住空間を保つためにも欠かせない制度です。賃貸でもオーナーがこの積立金を考慮するケースが多く、長期的な修繕費用として計上されています。

・修繕積立金とは?

修繕積立金とは、マンションやオフィスビル、賃貸物件の共用部分を対象に行われる修繕工事やメンテナンスのために、入居者やオーナーが負担する積立金です。マンションの外壁、エントランス、屋上、エレベーター、電気設備、給排水設備などが主な対象で、建物の安全性や機能性、さらには資産価値を維持するための基礎資金です。修繕積立金は10年、20年、30年先を見越して積み立てるため、毎月の負担額は国土交通省のガイドラインに沿って決められることが一般的です。

・修繕積立金の金額は長期修繕計画に基づく

国土交通省が示す「長期修繕計画作成ガイドライン」では、均等積立方式が原則とされ、分譲マンションやオフィスビルなどの施設で計画的に費用が積み立てられます。商業ビルやタワーマンションでも同様で、築年数や物件規模、外壁や床の状態などを加味して30年~50年のスパンで計画されます。段階積立方式を採用する物件もあり、築年数が浅いうちは少額の負担、築20年や築30年を超えるタイミングで金額が増額される場合も多くあります。

・修繕積立金のメリットとは?

修繕積立金には、入居者の安全性確保や資産価値の維持・向上といった重要な役割があります。築20年、30年を迎えたマンションやビルでは、外壁の劣化、共用部の老朽化、設備の更新などが必須となりますが、積立金があれば緊急性の高い修繕にも迅速に対応可能です。また、災害時の補修やバリアフリー化、耐震補強など、安全性や利便性を高める工事にも使われ、分譲マンションやアパートの入居者満足度にも繋がります。

・修繕積立金の具体的な使い道

①【定期的な大規模修繕工事】外壁、屋上、廊下、バルコニー、エレベーターの補修や更新工事に充てられます。
②【災害・事故時の緊急修繕】地震や台風などによる外壁落下や屋上防水の破損時にも使用され、物件全体のリスク管理に貢献します。
③【共用設備の改善】駐輪場や集合ポストの増設、照明のLED化、床タイルの貼り替えなど、入居者の利便性を向上させるための改善工事にも使われます。これらは管理費とは別に計上されることが一般的です。

【修繕積立金と管理費の違いと使い道】

分譲マンションや賃貸アパート、商業ビルなど、どのような建物でも共通して発生するのが「修繕積立金」と「管理費」です。特にマンションでは、修繕積立金と管理費の使い道の違いをきちんと理解しておくことが大切です。両者とも、共用部分の維持管理に関わる費用ですが、その内訳は明確に分かれています。

たとえば、マンションのエントランスや共用廊下、外壁、エレベーターの保守点検など、日常的な清掃や軽微なメンテナンスに使用されるのが「管理費」です。これにはエントランスの電球交換、中庭や外構(ビル・アパートの場合も同様)の植栽の手入れ、オフィスビルやホテルなどであれば外壁やエントランスの美観維持、火災保険料などが含まれます。

一方で「修繕積立金」は、長期的な視点での大規模修繕、すなわち築12年~18年目を目安とした大規模修繕や、突発的な災害(台風・地震・火災)による外壁・屋上・共有施設の損傷、耐震補強などに充てられる積立金です。木造アパートでもRC造のマンションでも、大規模な修繕や改修の際は必ず修繕積立金が活用されます。

【修繕積立金・管理費に関するよくある質問】

Q.修繕積立金の金額はどうやって決まるの?
A.国土交通省が定めた「長期修繕計画作成ガイドライン」に基づき、分譲マンションであれば通常、12年周期を基本とした大規模修繕を想定して計画されます。積立額は物件の規模(例:小規模マンション、タワーマンション、ビルなど)や築年数によって変動します。

Q.管理費は日常的にどんなことに使われる?
A.共用廊下・エントランスの清掃、ゴミ処理、エレベーター・インターホンの保守、共用電気代などが主な内訳です。分譲マンションに限らず、団地・アパート・オフィスビルにも該当します。

Q.修繕積立金と管理費の平均額は?
A.地域や築年数によりますが、国土交通省の調査によると、マンション1戸あたりの平均修繕積立金は月額1万〜1.5万円程度。管理費は1万円前後が目安とされます。

【工事回数ごとに増える改修ポイントと費用負担】

マンションに限らず、ビル・団地・木造アパートなどでも、12年ごとの大規模修繕の実施が一般的です。1回目は外壁・屋上の防水・鉄部塗装を中心に、2回目(築24年頃)以降はエレベーターや給排水設備の更新、耐震補強やバリアフリー化など、より大規模な内容が加わります。3回目(築36年〜40年頃)以降は、内外装・配管類を含む全面的な更新となるケースもあり、費用が高騰する傾向にあります。

分譲マンションやビルを保有している場合、国土交通省のガイドラインを参考に、長期修繕計画と合わせて「段階積立方式」などの見直しを行い、早めに追加積立や借入も視野に入れた資金計画が重要です。

【まとめ】

本記事では、分譲マンション・アパート・ビル・オフィスビル等における修繕積立金と管理費の違いや、それぞれの役割、将来的な費用負担について解説しました。修繕積立金・管理費は、建物の資産価値の維持、ひいては将来的なリノベーション・リフォームや大規模修繕のために欠かせない費用です。国土交通省の「ガイドライン」や、18年周期への見直し提案なども活用しつつ、適切な運用を目指しましょう。

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