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2024.12.03

マンション管理会社のための施工会社の選び方

”セミナー風景”

施工会社を選ぶべき基準

施工会社を選ぶ際には、以下の5つのポイントを基準に検討することが重要です。

1. 実績と経験

過去にどのようなマンション修繕工事を担当してきたのか、実績を詳しく確認しましょう。特に、規模や内容が類似するマンションの修繕実績があるかどうかが重要です。過去の施工事例を参考に、施工技術や工程管理能力などを評価しましょう。

2. 資格・免許

施工会社は、及び「防水施工技能士(1級または2級)」や「防水施工技能士(1級または2級)」などの各種施工管理技士の資格を保有していることが望ましいです。これらの資格は、施工会社の技術力と信頼性を示す指標となります。
大規模修繕工事は、建物の寿命を延ばし、資産価値を守るために必要な工事です。しかし、高額な工事となるため、建設業許可が必要となります。
また、高層マンションの設計には、構造計算など高度な技術が必要なため、1級建築士の資格が求められます。この資格は、大規模な建物の設計と、地震などの自然災害に対する建物の強度を計算できることを示す国家資格です。
工期が長い、工事内容が多岐にわたる場合、施工管理技士が現場の進捗管理、マネジメント全般を担い、円滑な工事を進めます。
大規模修繕工事は、専門知識を持った人材による適切な施工が求められます。許可や資格の有無を確認し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。

3. 提案力

単に仕様書通りの工事をこなすだけでなく、管理組合の要望や建物の状況を踏まえた最適なプランを提案できる会社を選びましょう。提案内容には、工法や材料の選定理由、工程表、アフターフォロー体制などが明確に示されていることが重要です。
今回の大規模修繕では、現在必要となる工事だけでなく、将来的に必要となる工事も予測し、長期的な計画を立案することが望ましいです。

4. コミュニケーション能力

適切な業者を選定する際には、顧客の要望や要件を正確に理解し、それらを適切に反映できる能力が重要です。
具体的には、工期、予算、工事内容などの詳細を仕様書に的確に落とし込む能力が求められます。 さらに、顧客の要望を十分に考慮しつつ、実際に必要とされる工事との間に差異がある場合、その根拠を明確に示しながら適切な提案ができることも重要な要素です。 例えば、屋上防水工事について、前回の施工から時間が経っていないため今回は不要と初期段階で判断したとしても、現地調査の結果、部分的な劣化が確認された場合には、その箇所に限定した施工を推奨するなど、柔軟かつ適切な判断ができる業者が望ましいと言えるでしょう。 このような細やかな

5. 価格

見積もり金額は確かに重要な判断材料です。
が、単に最安値の業者を選択することが最適な解決策とは限りません。
むしろ、見積もり内容を詳細に比較し、適正価格であるかどうかを慎重に判断することが極めて重要です。
さらに、アフターフォローや保証内容などの付加価値も考慮に入れ、総合的な評価を行うことが賢明です。

工事に使用する部材はメーカーから直接購入するため、その購入費用に大きな差異は生じにくいものです。
一方、施工にかかる単価については、標準施工単価や市場施工単価といった相場が存在します。
これらの相場を参照することで、適正な価格帯を把握することができます。

特に注意すべき点として、相場から大幅に安価な見積もりが提示された場合、その工法に無理がある可能性を考慮する必要があります。
過度に低価格な提案は、品質や安全性の面で問題を引き起こす恐れがあるため、慎重に検討することが重要です。適切な価格で高品質な施工を実現することが、長期的には最も経済的かつ安全な選択となるでしょう。

施工会社の選定方法

上記5つの基準を踏まえ、以下の手順で施工会社を選定することをおすすめします。

1. 候補となる施工会社をリストアップ

適切な施工会社を選ぶ際は、インターネット、業界誌、管理会社からの紹介などを参考に、候補をリストアップします。
特に建物の近隣業者を優先的に検討するのが良いでしょう。
選定した候補に見積もりを依頼する際は、価格だけでなく、施工の詳細や使用材料、工期なども確認することが重要です。
多くの場合、一社で全ての工事を完了することは少なく、近隣の協力会社と共同で施工することが一般的です。そのため、主たる施工会社と協力会社との連携がスムーズに取れるかどうかが、工事の円滑な進行と品質確保において極めて重要な要素となります。
施工会社選定の際は、この点も十分に考慮しましょう。

2. 現地調査を依頼

候補となる施工会社に現地調査を依頼し、建物の状況を詳細に把握してもらいます。耐震診断や配管の劣化調査、雨漏り調査など、建物状況に応じて必要な調査を実施し、正確な見積もり作成に備えます。有料調査が必要となる場合もありますが、状況を正確に把握するためには有効な手段です。

3. 複数の施工会社から見積もりを取得

少なくとも3社以上の施工会社から見積もりを取得し、内容を比較検討します。現地調査には立会いが必要で、発行までに時間がかかる場合があるため(1ヶ月程度かかることも)、事前に情報を整理し、厳選して3社程度に絞るのが効率的です。

4. 関係者による評価・検討

管理組合や理事会、監事などで施工会社を評価・検討し、最終的な決定を行います。価格の妥当性や工事内容の要否を第三者にチェックしたい場合は、ホームインスペクターへの有償依頼も可能です。

まとめ

マンション管理会社にとって、施工会社選びは重要な責務です。今回ご紹介した基準と選定方法を参考に、慎重に検討し、最適な施工会社を選定することで、安全で安心できる大規模修繕工事を進めることができるでしょう。

この記事に関するお問い合わせ先

株式会社相栄建総

TEL/FAX : 042-851-6992

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