大規模修繕工事のすべてを解説!費用、流れ、トラブル対策まで[改善後]

マンションやタワーマンション、アパート、さらにはオフィスビルの大規模修繕工事は、建物の寿命を延ばし、資産価値を維持するために欠かせない重要な工事です。しかし、大規模修繕には多額の費用が発生し、区分所有者や賃借人など複数のステークホルダーの意見も関わるため、意思決定は複雑になりがちです。
特に築20年を超える物件では、外壁や屋根、床などの劣化が目立ち、早急な対応が求められるケースもあります。本記事では、マンション管理士やビル管理者の方に向けて、大規模修繕工事の費用、期間、流れ、トラブル対策まで、実際の事例を交えて分かりやすく解説します。
大規模修繕工事とは?
大規模修繕工事とは、外壁や屋根、防水層、共用廊下や階段の床など、建物全体の劣化箇所をまとめて修繕・改修する工事を指します。外壁補修(塗装含む)、防水工事、足場設置などが主な工程です。
RC造や木造アパート、タワーマンションなど構造を問わず、外壁や屋根は紫外線や風雨により時間とともに劣化します。大規模修繕工事では、これらの劣化を補修するとともに、給排水設備や空調設備などの更新工事が行われる場合もあり、建物の性能改善や耐久性向上にもつながります。
大規模修繕工事が必要な理由と、その目的
マンション、アパート、ビル、オフィスビルといった建物は、築20年を超える頃から外壁のひび割れ、屋上防水の劣化、塗装の剥がれなど、様々な劣化が進行します。特にRC造の場合、雨水が内部に浸入し鉄筋が錆びると、躯体コンクリートの剥落や構造体の脆弱化が発生し、急速な劣化を招きます。
これを放置すれば、建物の寿命が短くなるだけでなく、居住者やテナントの安全にも大きなリスクを及ぼす恐れがあります。そのため、適切なタイミングでの大規模修繕工事が不可欠です。
大規模修繕工事の主な目的は以下の通りです。
- 建物の寿命延長: 外壁補修や防水工事により、建物の劣化を防ぎ、50年~60年先を見据えた長寿命化を実現します。
- 資産価値の維持・向上: 建物の美観回復や機能改善を行うことで、中古マンションや分譲マンションとしての資産価値を維持・向上させます。
- 居住者の安全確保: 外壁タイルの剥落、雨漏りなどの事故を未然に防ぎ、居住者の安心・安全を守ります。
- 共用部分の機能向上: 廊下や階段の床補修、エントランスの改修、照明のLED化など、快適性や省エネ性能を向上させます。
大規模修繕工事の費用
大規模修繕工事の費用は、マンション、タワーマンション、アパート、オフィスビルなど建物の種類や規模、築年数、工事範囲によって大きく異なります。一般的には、1戸あたり100万円~125万円が目安ですが、外壁や床、屋上防水などの劣化状況、工事の内容によって変動します。
また、古い団地や築20年を超えるRC造マンションなどでは、構造体の補修が必要になり、追加の負担が発生することもあります。
※令和3年度マンション大規模修繕工事に関する実態調査(国土交通省)を参照
大規模修繕工事に必要な期間、周期と回数
工事期間は一般的に3ヶ月~6ヶ月が相場ですが、ビルやタワーマンションなど大規模物件ではそれ以上かかるケースもあります。
また、修繕の周期は12年~15年が一般的で、築20年を超えると二回目の修繕が必要になる建物も多く、中古マンションや分譲マンション購入時には注意が必要です。
大規模修繕工事の流れ
ここからは、マンション・ビルなどで行う大規模修繕工事の一般的な流れをご紹介します。
1. 修繕委員会の発足と準備
- 修繕委員会の設置: 管理組合で修繕委員会を設置し、工事の検討・意思決定を行います。
- 工事内容の検討: 外壁、屋上、床、共用部など、劣化箇所を調査し工事内容を精査します。
- 予算策定: 費用の内訳を整理し、修繕積立金の活用や追加費用(不足分)について検討します。
- 施工会社の選定: 合見積もりを行い、適正価格で信頼できる施工会社を選定します。
2. 設計・計画段階
- 基本設計・詳細設計: RC造や木造など構造に応じた設計図を作成します。
- 工事仕様書の作成: 工法、資材、工期などを記載した仕様書を作成します。
3. 工事の準備
- 工事説明会: 居住者・テナント向けに工事の内容やスケジュール、騒音・粉塵対策などを周知します。
- 工事契約・近隣挨拶: 施工会社と契約し、近隣住民にも事前説明を行います。
4. 工事の実施
- 足場の設置: 外壁や屋上の作業に備え、安全対策として足場を設置します。
- 外壁調査・補修: 外壁のひび割れや剥落箇所を補修します。
- 床や共用部の補修: 廊下・階段の床やエントランスなどの共用部分を補修します。
- 塗装・防水工事: 外壁塗装、防水層の更新などを行い、建物の耐久性を向上させます。
- その他工事: 照明交換、屋上緑化、バリアフリー対応なども行われることがあります。
5. 工事完了・検査
- 中間検査・外壁検査: 工事進捗に合わせて検査を実施し、未施工部分を是正します。
- 足場解体前検査: 足場を解体する前に、仕上がりの最終確認を行います。
- 竣工検査・引渡し: 施工会社と管理組合で工事完了後の最終検査を行い、問題がなければ引渡しとなります。
- 保証期間: 工事内容に応じた保証が付帯します。
6. 完成報告
- 完成報告書: 工事費用や内訳を記載した報告書を作成します。
- 入居者やテナントへの報告: 進捗状況や完了報告を共有し、信頼関係の維持に努めます。
ポイント
- 早めの準備: 築年数が進むほど不具合も増え、費用の高騰リスクがあるため、早めの検討・準備が重要です。
- コミュニケーション: 居住者やテナントと定期的に情報共有を行い、工事への理解を深めてもらいましょう。
- 専門家の活用: 国土交通省のガイドラインや専門家のアドバイスも活用することで、より適切な判断が可能になります。
保証・保険制度(アフターサポート)
大規模修繕工事には、外壁や屋根、防水工事など各工程に応じた保証期間が設けられており、期間は2年から10年程度が一般的です。また、定期的なアフターサポートも欠かせません。マンションやビルの管理組合様と密に連携し、1年目、2年目、5年目、10年目など定期点検を実施します。特に築20年以上経過したRC造のマンションやビルにおいては、長期的なメンテナンス計画が重要です。
大規模修繕工事でよくあるトラブルと対策のポイント
マンション・ビルの大規模修繕では、工事中や工事後に多くのトラブルが発生する可能性があります。入居者様や近隣の方々との信頼関係を損なわないためにも、トラブルを未然に防ぐことが重要です。
1. 工事中のトラブル
1.1 漏水の見落とし
RC造マンションやオフィスビルで特に問題となるのが、外壁や屋上防水からの漏水です。外壁補修や屋上防水といった工事の前に、建物診断で漏水リスクを徹底的に洗い出し、修繕計画に反映することが大切です。
1.2 騒音・振動
- 原因: 足場組立、コンクリート斫り作業、防水層剥がし作業など。
- 対策: 防音シートや吸音パネルの設置、施工時間の調整、事前説明会の実施でトラブルを回避します。
1.3 ゴミや粉じん
- 対策: 産業廃棄物の適切な処理と仮設ゴミ置場の設置、毎日の現場清掃で美観と安全を維持します。
1.4 品質不良
- 対策: 外壁補修・塗装・防水工事の各工程で第三者機関による中間検査と最終検査を実施。信頼できる施工会社の選定も重要です。
1.5 工期遅延
- 対策: 資材不足や天候不良に備えたスケジュール策定とリスク管理。施工開始前の長期天候予測データも活用します。
2. 工事後のトラブル
2.1 仕上げ不良・不具合
特に外壁塗装や屋上防水での「施工後数年での剥離・ひび割れ」が典型例です。保証期間内の無償補修、点検実施を行います。
3. 入居者や近隣住民とのトラブル
3.1 騒音・振動・生活影響
- 対策: 小規模マンションやタワーマンションでも、工事前の十分な周知と説明会、掲示板・チラシでの情報共有が有効です。
相栄建総の大規模修繕の強み
- RC造・タワーマンションからアパート・オフィスビルまで対応
- 第三者機関による検査と明確な施工内訳提示
- 費用負担軽減のご提案(助成金活用・段階積立方式のアドバイス)
まとめ
大規模修繕は、マンションやビルの資産価値を守るために欠かせない工事です。特に築20年を超えるRC造や古民家再生、団地などでも大きな役割を果たします。相栄建総では、事前の計画から施工、アフターサポートまでワンストップで対応しますので、安心してお任せください。
